熱中症を防ぐ水分補給 ~高齢者と認知症のある方が安心して夏を過ごすために~

夏になると心配なのが「熱中症」です。特に高齢者は若い頃に比べて体内の水分量が少なく、のどの渇きを感じにくくなるため、気付かないうちに脱水状態になってしまうことがあります。暑い日だけでなく、室内で過ごしている時や夜間にも熱中症は起こるため、日頃から意識して水分補給を行うことが大切です。
① 一般的な高齢者の方への水分補給のポイント
■時間を決めて
高齢者の水分補給は、「のどが渇いたら飲む」のではなく、「時間を決めて飲む」ことがおすすめです。起床時、食事の前後、入浴の前後、就寝前など、生活のリズムに合わせて少しずつ飲む習慣をつけることで、脱水を予防しやすくなります。
■少しずつ
一度にたくさん飲む必要はありません。コップ1杯程度を数回に分けて飲む方が体への負担も少なく、無理なく続けられます。また、水やお茶だけでなく、味噌汁やスープ、果物など食事から水分を補うことも大切です。
■塩分もあわせて
汗を多くかいた時には、水分だけでなく塩分も適度に補給しましょう。ただし、高血圧や腎臓病などで塩分制限がある方は、主治医の指示に従うことが大切です。
② 認知症のある方への水分補給のポイント
■自ら率先して補給は困難
認知症のある方は、「のどが渇いた」という感覚が分かりにくくなったり、水分を飲むこと自体を忘れてしまったりすることがあります。また、「トイレが近くなるから飲みたくない」と水分を控えてしまう方も少なくありません。
■声掛けが有効
そのため、ご家族や介護職員が自然なタイミングで飲み物を勧めることが重要です。「お茶を飲みましょう」ではなく、「一緒にお茶を飲みませんか」「おやつと一緒にどうぞ」など、生活の流れの中で声をかけると受け入れられやすくなります。
■本人が好きなもので
お気に入りのコップや湯呑を使ったり、麦茶やスポーツドリンクだけでなく、ゼリー飲料や果物など、ご本人が好むものを取り入れたりすることも効果的です。無理に飲ませようとするのではなく、「おいしい」「飲みたい」と感じられる工夫が継続につながります。
毎日の小さな習慣が熱中症予防につながります
熱中症は、ちょっとした心掛けで予防できることが多い病気です。ご本人だけで管理するのが難しい場合は、ご家族や介護スタッフが「水分は摂れていますか?」と声を掛け合うことも大切です。
グループホームでも、室温管理だけでなく、食事やおやつの時間に合わせたこまめな水分補給や、ご利用者様一人ひとりの飲水量に配慮しながら支援を行っています。暑い夏を元気に乗り切るためにも、毎日の水分補給を生活習慣の一つとして取り入れていきましょう。



