杖を嫌がる親への接し方

杖を嫌がる親への接し方 ~「使わせる」のではなく「安心して使いたくなる」関わりを~

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「まだ杖なんて必要ない」「年寄り扱いしないでほしい」。高齢になった親御さんに杖を勧めても、このように拒否されて困った経験はありませんか?転倒が心配なご家族にとっては、何とか使ってほしいと思うものです。しかし、無理に勧めるとかえって反発を招いてしまうこともあります。

杖を嫌がる理由の多くは、「歩けなくなったと思われたくない」「自分はまだ大丈夫」という自尊心や、老いを受け入れることへの戸惑いです。そのため、「危ないから使って」「転んだら困るでしょう」と説得を続けても、ご本人には「できない人扱いされた」と感じられてしまうことがあります。

そこで大切なのは、杖を「衰えの象徴」ではなく、「これからも自分らしく歩き続けるための道具」として伝えることです。例えば、「これがあるともっと散歩を楽しめるね」「買い物も安心して行けそうだね」など、杖を使うことでできることが増えるという前向きな言葉が、ご本人の気持ちを受け入れやすくします。

また、ご本人と一緒に杖を選ぶこともおすすめです。最近では、おしゃれなデザインや軽量で使いやすい杖も数多くあります。「自分で選んだ」という気持ちが愛着につながり、自然と使うようになる方も少なくありません。

さらに、最初から常に使うことを目指す必要はありません。「外出の時だけ」「病院へ行く時だけ」など、場面を限定して始めることで抵抗感が少なくなることもあります。小さな成功体験を積み重ねることで、「杖があると安心だ」と実感できるようになります。

グループホームでも、ご利用者様の気持ちを大切にしながら歩行を支援しています。無理に使用を勧めるのではなく、「どうしたら安心して歩けるか」を一緒に考え、ご本人のペースに合わせてサポートしています。ご本人の自信や役割を大切にしながら、安全な生活を続けられるよう支援することが私たちの役割です。

杖は「できなくなった証」ではありません。これからも好きな場所へ行き、家族や友人との時間を楽しみ、自分らしい生活を続けるための心強いパートナーです。ご家族も焦って説得するのではなく、ご本人の気持ちに寄り添いながら、一歩ずつ安心につながる方法を一緒に見つけていきましょう。

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